研究成果報告書(概要)

平成12年度 第19回

研究課題
我が国の腐食コスト調査と腐食防食重点分野変化の研究
研究者所属
大阪大学大学院 工学研究科 マテリアル応用工学専攻 教授
研究者氏名
柴田 俊夫
研究期間
平成12年4月1日から平成13年3月31日まで

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研究成果 概要

和文

1)
Uhlig方式による生産・製造面から推定した腐食コスト
Uhlig方式によって推定した1997年の腐食コストの総額は約3兆9千億円であって、1974年の総額2兆6千億円に比べて約5割増加している。また1997年のGNPに対する腐食コストの比は0.77であって、1974年の対GNP比1.72と比べると低下しているが、これは国民経済における第三次産業の比率が上昇したことと防食対策技術の向上を反映している。
2)
Hoar方式による産業分野別に推定した腐食コスト
Hoar 方式によって推定した1997年の各分野の腐食コストを総計すると5兆3千億円となり、1974年の1兆円よりも大幅に増加している。前回の調査ではHoar方式による推定に推定漏れが大きいことが指摘されていたが、今回は網羅的に精度よく調査されたことによって推定値が大きくなったと考えられる。
以上Uhlig方式とHoar方式による腐食コスト推定値は、それぞれ約 3.9兆円と5.3兆円となり、GNP比でみると、0.77%と1.02%であって、前回よりも絶対値は増加しているが、対GNP比は低下しているのが特徴である。Uhlig方式でも一部間接費は繰り入れられているが、Hoar方式ではかなり間接費が算入されている。しかしながら間接費のより明確な推定が必要とされる。
3)
産業連関表を用いた腐食コストの推定
産業連関表を用いた、いわゆるI/O解析による腐食コストの推定の予備的な検討を行なった。今回は32x32項目の産業連関表を用いて、Uhlig方式で求めた腐食コストを直接コストとして産業連関表の対応項目から差し引いて、(直接+間接)腐食コストを推定した。
Uhlig方式によって推定された腐食コストのうちの直接コスト2.4兆円を各産業セクター聞に配分して、その波及効果を計算すると9.7兆円となる。すなわち直接コストの約4倍の(直接+間接)腐食コストが得られた。

英文

 Corrosion cost in Japan was estimated by the Uhlig and Hoar method and compared with the past data which was reported at 1974. Estimated cost by Uhlig and Hoar method was found to be about 3,900 and 5,300 billion Yen respectively, which correspond to 0.77% and 1.02% of GNP. The absolute value of the cost increased but their GNP ratio decreased during the past two decades, reflecting a decrease of the secondary industry sector while the tertiary industry increased and highly developing of the corrosion protection technology in Japan.

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