研究成果報告書(概要)

平成12年度 第19回

研究課題
スズ-銀合金めっき皮膜の耐環境性およびはんだづけ性に関する研究
研究者所属
大阪市立工業研究所 無機化学課 研究主任
研究者氏名
藤原 裕
研究期間
平成12年4月1日から平成13年3月31日まで

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研究成果 概要

和文

 金属銀超微粒子複合めっきプロセスによって得られたスズ-銀合金めっき皮膜を腐食環境に暴露し,溶融スズ-銀はんだへの濡れ性劣化の有無およびはんだ接合強度の低下の有無を検討した。はんだ濡れ性の変化をめっき皮膜表面の酸化物層の変化と対応付け,はんだ接合強度の変化をめっき皮膜の微細組織の変化と関連づけた。
 85℃,85%RHという比較的高温の湿度試験によって銅表面の溶融スズ-銀はんだに対する濡れ性は低下したが,スズ-銀合金めっきを施し, RMAフラックスを用いることによって良好なはんだ濡れ性,すなわち速い濡れ速度と小さい接触角が保たれた。スズ-銀合金めっき皮膜のはんだ濡れ性は湿度試験の初期にはスズめっき皮膜と同程度であった。これは,めっき皮膜表面の酸化物層の厚さがスズめっき皮膜と同程度で銀を含んでいなかったことと対応づけられた。120時間以上の湿度試験後のはんだ付け性は,スズ-銀合金めっき皮膜の方がスズめっき皮膜より優れていた。
 はんだボール接合強度は,接合部の表面が清浄である限り銅箔への直接接合の方が,スズ-銀合金めっき層を介した接合よりも良好であった。しかし,スズ-銀合金めっきの下地にニッケルめっきを施すことによって接合強度が向上した。これはめっき皮膜と銅箔との界面におけるボイド生成の有無と関連づけられた。一方,湿度試験後によって銅箔表面のはんだ濡れ性が低下するため,銅箔に直接接合した場合のはんだ接合強度は低下したが,スズ-銀合金めっきを施すことによって清浄時と同等の接合強度が得られた。
 はんだボール接合後の高温乾燥空気雰囲気への暴露によるはんだ接合強度の低下は,スズ-銀合金めっきの下地としてニッケルめっきを施すことによって抑制された。

英文

 Properties of the Sn-Ag alloy electroplates through composite plating processes were studied in terms of the solderability to the Pb-free solders.Wetability of the Sn-Ag alloy electroplates to the molten Sn-Ag solders was slightly better than the Sn electroplates and significantly better than Cu, after long-term humidity tests. The bonding strength of the solder joint to the Sn-Ag alloy electroplates was not changed but that to the bare Cu surface was decreased after the humidity tests. Decrease of the solder joint strength to the Sn-Ag alloy electroplates after the exposure to the high-temperature atmosphere was inhibited by Ni underlayer.

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