研究成果報告書(概要)

平成13年度 第20回

研究課題
カーボン-高分子系による伸び歪みセンサー
研究者所属
名古屋大学 大学院 工学研究科 物質制御工学専攻 助手
研究者氏名
木村 豊明
研究期間
平成13年4月1日から平成14年3月31日まで

報告書はこちら(PDF63KB)

研究成果 概要

和文

 カーボン-高分子系の電気抵抗と伸び歪みの関係は、カーボン粒子間隙を通してのトンネル効果により説明出来る事が判明している。この結果は、この歪みセンサーが高感度であることを示唆しており、これが事実であることは既に示されている。しかしながら、これが震災等による鉄骨損傷検知に用いられるためには、センサー抵抗値の温度係数が小さくなければならない事、また、センサーに一定量の歪みがかかっている場合、抵抗値の減衰があってはならない事が必要条件である。然し現実には、高感度を示す系においては、温度係数が高かったり、電気抵抗が減衰することが多く、逆に温度係数が低く抵抗値が全く減衰しないものは感度が低いのが現実であった。
 この困難を克服するヒントは、一定歪み下での抵抗値の減衰を研究する過程で得られた。抵抗値が減衰する過程においては、試料の形状変化は外見上全く見られない。然し抵抗値の減衰は、カーボン粒子の間隙が縮小していることを意味している。そこでセンサーに与えられる歪みはミクロには一定でなく、部分的に局在しているという推論に至った。
 このヒントに基づいて高感度で、温度係数が小さく、抵抗減衰が少ないセンサーを作製した。この系では共重合体の高分子を用い、共重合体の一つの成分はガラス転移温度が高く硬い成分とし、他の成分は比較的柔らかく、この成分中に歪みが局在化して高い感度を与えるようにした。こうした共重合体のとして、スチレンとブテンとの共重合体を用い、高感度、低温度係数、低減衰をほぼ満足する結果が得られたが、更なる向上を現在模索している。材料以外にも基板フィルムの選択及び処理法、印刷技術も更なる向上のためには重要な鍵であることが解った。

英文

 Earthquakes cause damages on iron frames in buildings, bridges, etc. Carbon-polymer systems are studied to obtain strain sensors which could detect those damages by non-destructive procedure. The desired properties of carbon-polymer sensors are high sensitivity, low temperature coefficient and stable resistivity. In order to obtain carbon-polymer sensors which have these properties copolymers of styrene and butene are selected. These polymers enables to make sensors with high-sensitive, low-temperature coefficient and stables resistivity.

お問い合わせはこちらまで

公益財団法人
スガウェザリング技術振興財団 事務局
お問い合わせフォーム

  • TEL:03-3354-5248
  • FAX:03-3353-4753
ページの一番上に戻る