研究成果報告書(概要)

平成19年度 第26回

研究課題
リモートプラズマ試験機内でのラジカル絶対密度測定
研究者所属
名古屋大学大学院 工学研究科 教授
研究者氏名
堀 勝
研究期間
平成19年4月1日から平成20年3月31日まで

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研究成果 概要

和文

 塗膜等の有機化合物の劣化がラジカルを介した反応で行われる点に着目したリモートプラズマ促進耐候試験では、装置内にプラズマを発生させた後、ラジカルを被塗物(材料)に照射する。プラズマパラメーターとして、ガス(酸素など)流量やチャンバー内圧力、高周波電力、照射時間を調整している。しかし、これらのパラメーターにはラジカル量との線形性がないために、各照射条件での比較が困難であるとともに、ラジカルによる劣化メカニズムの解明が困難であった。これに対し、名古屋大学が開発した原子状ラジカル絶対密度計測技術をリモートプラズマ促進耐候試験機に適用し、各種放電条件における酸素ラジカル絶対密度を明らかにした。
 リモートプラズマ促進耐候試験機へ原子状ラジカル絶対密度計測システムを適用するため、最適な吸収長を見積もり、計測システム搭載用真空チャンバーを設計・製作した。また、当該チャンバーに原子状ラジカル絶対密度計測用9mm光源、検出器、ガス系及び電気系を組み上げ、試験機におけるラジカル密度計測システムを構築した。
 また、波長130.4nmの酸素原子共鳴線を用いる吸収分光計測で問題となる背景吸収を同定する手法を確立し、高精度な酸素ラジカル絶対密度計測を実現した。
 酸素ラジカル絶対密度は、リモートプラズマ促進耐候試験機の放電条件、高周波電力30[W]、圧力133[Pa]、酸素ガス流量0.5[SML]において、約4×1012[cm-3]であった。また、酸素ラジカル絶対密度は、高周波電力の増加、圧力の増加、酸素ガス流量の増加に伴い、増加した。
 リモートプラズマ促進耐候試験機内の酸素ラジカル絶対密度がはじめて明らかとなった。

英文

 In order to measure the absolute density of oxygen radicals in remote plasma device for weathering test and clarify the degradation mechanism of the coating films due to oxygen radicals, we have constructed the measurement system of oxygen radical density by using the vacuum ultraviolet absorption spectroscopy technique with the compact light source developed by Nagoya University. The oxygen radical density was 4 × 1012 cm-3 at a RF power of 30 W, a pressure of 133 Pa and an oxygen gas flow rate of 0.5 SLM. The densities of oxygen radicals increased with increasing the RF power, the pressure and the gas flow rate, respectively.

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