研究成果報告書(概要)

平成20年度 第27回

研究課題
リモートプラズマ試験機内ラジカル絶対密度測定に基づく試験機の高性能化
研究者所属
名古屋大学大学院 工学研究科 電子情報システム専攻 教授
研究者氏名
堀 勝
研究期間
平成20年4月1日から平成21年3月31日まで

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研究成果 概要

和文

 塗膜等の有機化合物の劣化がラジカルを介した反応で行われる点に着目したリモートプラズマ促進耐候試験では、装置内にプラズマを発生させた後、ラジカルを被塗物(材料)に照射する。プラズマパラメーターとして、ガス(酸素など)流量やチャンバー内圧力、高周波電力、照射時間を調整している。しかし、これらのパラメーターにはラジカル量との線形性がないために、各照射条件での比較が困難であるとともに、ラジカルによる劣化メカニズムの解明が困難であった。
 これに対し、平成19年度に名古屋大学が開発した原子状ラジカル絶対密度計測技術をリモートプラズマ試験機に適用し、酸素ラジカル絶対密度計測を実現した。平成20年度の研究では、リモートプラズマ促進耐候試験機における酸素ラジカルの定量化と酸素ラジカルによる塗膜劣化に関する知見を得ることを目的とした。
 平成19年度の研究において、高周波電力と圧力に関し、酸素ラジカル密度と塗膜劣化の傾向は一致する結果となったが、その線形性(密度の増加量と劣化の増加量)には、差異があった。そこで、長時間行われる耐候試験を考慮し、酸素ラジカル密度の経時変化を計測した。結果として、高周波電力30Wと50Wにおいて、経時変化の大きな差異はなかった。また、塗膜劣化の傾向として、放電箇所からの距離が大きくなるに伴い、劣化は小さくなるため、酸素ラジカル絶対密度の放電箇所からの距離依存性を計測した。しかし、塗膜劣化は、距離が大きくなると減少するが、酸素ラジカル密度は増加した。
 リモートプラズマ促進耐候試験機においては、基底状態の酸素ラジカル以外の励起状態酸素ラジカルなどの粒子でも塗膜劣化を生じていることが考えられる。

英文

 In order to clarify the degradation mechanism of the coating films due to oxygen radicals by the remote plasma device for weathering test, we measure the time dependence of the absolute density of the ground state oxygen atom in the device. There are no large difference at radio-frequency powers of 30 W and 50 W. Moreover, the density as a function of the distance from the discharge region was measured. The tendency, to the degradation of the coating films and the oxygen densities reversed. Therefore, as the precursor of the degradation, other factors such as the excited oxygen atoms are thought.

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