スガウェザリング技術振興財団
第30回 表彰・第31回 研究助成 贈呈式

(公財)スガウェザリング技術振興財団では、毎年ウェザリングの研究について、著しい成果を上げられた方の表彰・研究助成を行っています。今年も多数の応募の中から厳正な審査の結果、第30回表彰3件、第31回研究助成先4件を決定し、今春、贈呈式が盛大に執り行われました。

スガウェザリング技術振興財団 第30回 表彰 ・ 第31回 研究助成 贈呈式・記念祝賀会
藤木 完治 文部科学審議官 清水 評議選会議長 春山 志郎 審査委員長
藤木 完治 文部科学審議官 清水 司 評議員会議長 春山 志郎 審査委員長

平成24年4月26日(木) 11時20分~12時 東海大学校友会館

開会にあたって、清水司評議員会議長(元早稲田大学総長)の挨拶、春山志郎審査委員長(東京工業大学名誉教授)の審査報告に続き、表彰並びに研究助成の贈呈が行われ、藤木完治文部科学審議官にご祝辞を戴きました。
引き続いての記念祝賀会では、春山志郎理事長、飯塚幸三評議員(元工業技術院長)、石坂誠一様(元人事官、元工業技術院長)のご挨拶、須賀茂雄専務理事(スガ試験機㈱代表取締役社長)の発声で乾杯をしました。
財団設立30周年の祝賀も兼ねて執り行われ、130名を越える方々でにぎやかな祝賀会となり、盛会でした。
第1回(昭和57年)より今回で、表彰は団体15件、個人142人、研究助成は213件を数えます。

記念祝賀会

石坂 誠一 様 須賀 茂雄 専務理事
石坂 誠一 様 飯塚 幸三 評議員
須賀 茂雄 専務理事 祝賀会会場の様子
須賀 茂雄 専務理事 祝賀会会場の様子

第30回(平成23年度) 財団表彰

科学技術賞(個人)

内山 利光
内山 利光
内山アールアンドディー技術士事務所 所長
アルミニウム構築物の海岸部における耐久性の検証
自らが開発に関与したアルミニウムの公共構築物とりわけアルミニウム合金製照明用ポールが腐食性環境である海岸地帯でどのような耐食性を示すか、退職後自身のライフワークとして調査研究することを決意し、3年間にわたって北海道から沖縄まで全国の海岸部を自費で訪れ、そこに設置されたポールを実地調査した。その結果アルミニウムが海水や海塩粒子を含む環境の中でも殆ど腐食せず、また散歩犬の放尿や酸性雨などにも強いことを事実によって検証した。

特別技術功労賞

穴沢 靖
穴沢 靖
地方独立行政法人岩手県工業技術センター 環境技術部 上席専門研究員
送電線鉄塔、橋梁等の延命化に関する研究
環境問題が注目されている中で、東北電力㈱、㈱斎藤との数年にわたる共同研究で、これまで送電線鉄塔や鋼橋等に使用されてきた溶剤型塗料に替え、VOCの低減化や素材の延命化を図れる防食性や耐候性に優れた水系塗料の開発、商品化を図り、その実用化を行った。

特別技術功労賞

藤井 和美 大橋 健也
水晶振動子微量天秤法による大気腐食環境モニタリング法の開発
エレクトロニクス材料の大気腐食挙動を明らかにするために、水晶振動子微量天秤(QCM)法を用いた連続モニタリングする装置を開発、製鉄所の電機制御装置が実際に設置されている場所の銀、銅の腐食速度を連続的にモニタリングし、実使用環境における制御装置内の金属腐食挙動を明らかにした。また、大気環境中において、銀、コバルト、銅、ニッケルの腐食速度をQCM法により計測し、腐食速度の測定結果から腐食性ガス濃度を逆推定できることを示した。
藤井 和美
株式会社日立製作所 日立研究所
主任研究員
大橋 健也
株式会社日立製作所 日立研究所
主任研究員

第31回(平成24年度)研究助成贈呈者

小原 久
小原 久
一般社団法人日本マグネシウム協会 専務理事
マグネシウム合金板材の耐候性調査
マグネシウムは耐食性に課題があるとされ、各種の耐食性試験が行われているが、ここ数年で開発された板材には耐候性に関するデータがない状態であるため、最近の材料で耐候性調査を実施し、マグネシウム合金板材の耐候性データを整備することを目的とする。
佐々木 麗
佐々木 麗
地方独立行政法人岩手県工業技術センター 環境技術部 専門研究員
水性塗料を利用したVOC低減化技術の開発
岩手県内の溶剤型塗装を行っている企業からのVOC排出量低減化を図り、また、県内の電着塗装設備保有企業における設備稼働率の向上、及び産業廃棄物の低減化を図ることを目的とする。
菅原 優
菅原 優
東北大学 大学院工学研究科 助教
ケルビンフォース顕微鏡による低合金鋼の塗膜下腐食機構に関する研究
塗装鋼板の疵部や切断端面を起点とする塗膜下腐食のメカニズム解明には、鋼/塗膜境界部でのマイクロオーダーの腐食現象の解析が求められる。乾湿繰り返し環境により再現した塗膜の膨れ付近の電極電位をケルビンフォース顕微鏡を用いて測定し、塗膜下腐食機構の解析を行うことを目的とする。
廣畑 幹人
廣畑 幹人
名古屋大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻 助教
鋼橋溶接部の腐食特性および防食劣化特性に関する実験的研究
鋼橋の中でも、幾何学的、材料的、力学的特徴が一般部と異なる溶接部は、一般部以上に腐食に対する配慮が必要である。本研究では、一連の環境促進実験を実施し、溶接部の腐食特性および溶接部における各種防食の劣化特性を明らかにすることを目的とする。

(肩書きは受賞当時・敬称略)